こんばんは、EG速瀬です。ご覧のウェブサイトはウルトラバクダンフェイスです。

さて、突然ですが皆さんに質問です。

「ジョーカー」と聞いてあなたは一体何を連想されますでしょうか?

トランプのババですか?怪盗ジョーカーですか?バットマンの敵キャラですか?はたまた現在公開中の映画スーサイドスクワッドに出てくる方のジョーカーですか?

人によって様々な回答があるかと思いますが僕にとってジョーカーというと作詞家のJOKERを連想しますね。



ここで「え?誰?」と思われた方のために説明しますと、KAT-TUNっているじゃないですか。メンバーが色々訳ありで抜けていった結果、最初6人いたメンバーが最終的に3人になってKAT-TUN改めKUNみたいな状態になっちゃってやむなく?活動休止してるジャニーズJr.のグループ。

そのKAT-TUN元メンバー田中聖さんの作詞する時の名義がJOKERというんですね。彼の作詞はKAT-TUNの楽曲で多く使われておりファンの間ではもはや常識かもしれませんね。


そんなKAT-TUNをカツーンと読んだりカットゥンと読んだりしてるいまいちピンときてないおじさん世代の方でも彼らのデビューシングル「Real Face」くらいは聞き覚えがあるのではないでしょうか。【リンク参照】



作詞はスガシカオ、作曲はB'zの松本孝弘という二大巨頭が担当したことでも注目を浴び、2006年のオリコンチャート年間1位を記録し一大ムーブメントを巻き起こしました。


そんな2006年、当時僕は高校生。股間を常時膨らませてるような精気みなぎるお年頃。当時このReal Faceという楽曲は校内でもかなりの流行曲でカラオケでは必ず歌われる定番曲として定着しておりました。

しかしながら僕はこのReal Faceを歌う機会はありませんでした。いや、歌いたかったけど歌わせてもらえなかったというべきでしょうか。


高校時代の僕はクラスカーストでいう底辺層に位置しておりまして、いつも教室の隅っこの方で同じ底辺層のオタク仲間と漫画の回し読みをしたり大富豪を興じたりする陰気なグループとスクールライフを送っていたのですが、僕のピエロ的ないじられキャラがカースト上層部の連中にウケたのかなんかしりませんがいわゆるリア充グループとも多少つながりがあったんですね。

ある日の放課後そのリア充一派の一人にカラオケに誘われたんです。女子も来るということで二つ返事で快諾した僕は踊る胸を押さえつつリア充一派の後にくっつく金魚の糞のようにカラオケボックスへと向かったのでした。

カラオケボックスには男子6女子6というなかなかの大人数が集まりました。パーティールームと呼ばれるミラーボールがあったりマイクスタンドがあったりお立ち台みたいな場所があったりでちょっとしたディスコクラブみたいな部屋に案内され入室。僕はソファー席の隅っこにこじんまり座り各々ジュースを頼んだりしているうちにカラオケが開始したのでした。


自慢じゃありませんが僕はカラオケだけはそこそこ自信がありましたのでここは定番のモテ曲Real Faceを歌ってやるぜ!と重々しいデンモクを操作し意気揚々と曲を予約したのでした。

リア充共がエクザイルだか嵐だかを歌うのを横目にここでバッチリかっこよく歌えば女子共もイチコロ 、みんなしてお股パッカーンよ穴から穴へ出したり入れたりよぉ!最後はアナルに! たまんねぇぜベイビー!」 とやましい妄想を浮かべているうちにざ僕の歌う番が回ってきたのでした。

マイク片手に緊張の面持ちの僕。曲名のReal Faceという文字が画面上に表示され僕の高揚感はマックス、ビシッと決めちゃる!そう意気込み歌いだそうとしたところいきなりリア充一派の一人である高澤が「あ、この曲俺歌うわ!マイク貸して!」とか言い出しやがるじゃないですか。

「あ?おいコラ何言ってんだこの金タマ野郎、冗談はテメェのその売れないホストみたいな髪型だけにしとけや!すっこんでろボケ!!」

なんて言えるわけもなく「あ、どうぞどうぞ」とダチョウ倶楽部のコントばりにマイクを高澤にバトンタッチ。半ば強引に奪い取ったマイクを手に高澤は恍惚の表情で歌い出すのでした。


「ギリギリでいつも生きていたいから〜〜〜あ〜〜あ〜〜〜〜♩」


大して上手くもない高澤の歌声が響きます。チクショウ、こいつより俺の方がうまく歌えるのに、俺の方が声だけなら勝ってるのに。ギリギリでいつも生きてるのはこっちだよクソッ。


「リアルを〜〜手に入れるんだ〜〜♩」


お前リア充だろ、とっくに手に入れてるだろ、殺すぞ、人肉饅頭にしてやるぞ。

心の中で高澤をバラバラに切り刻みペースト状に練り上げていると高澤がここでいきなり

「ほい、マイク」

突如僕にマイクをバトンタッチしてくるじゃありませんか。何言ってんだこのクソ金玉人肉饅頭。

「速瀬はラップだけ歌って」

「え?は?」

「ほら歌えって」

「ふひ?」


アタフタしながらマイクを持つ僕。やべぇ、このラップってどんなんだったっけ?歌詞を見ようと画面に目をやると


俺がハスラーKID これ果たすだけ 声からす訳 越えられるかDis
それは誰だ? Ha-Ha 俺は JOKER Doop な Rhyme で 泣き出す嬢ちゃん
待ちに待った これが俺の Show Time 壮大キメろ All Night
ヤバメなFLOWで 沸き出す場内 West Side East Side 上げろ Hands up!


↑こんな歌詞が画面一杯に羅列されてるじゃありませんか。何コレ、マジで何だコレ。意味が、わから、ない。曲調も音程もわからないけどそれ以上にこのラップの意味がわからない。ツッコミどころが30個くらいある。なんだよハスラーキッドって。

そう、このReal Face、実はラップ部分の歌詞はスガシカオが書いてるのではなく前述しましたJOKER、もといKAT-TUNメンバーである田中聖が書いているのです。

予めラップ部分もキチンと聞いとけばよかったと後悔時すでに遅し、歌詞部分の色が変わるのに合わせ棒読みでラップ部分をたどたどしく歌う僕。笑うリア充。引く女子達。理解できないラップ。DoopなRyhmeで泣き出す僕ちゃん。


グダグダなラップ部分を終えるとすぐさま高澤がマイクを僕から奪い歌いだしラップ部分が来るたび僕にマイクを渡しお経のようなラップを披露、そしてまた高澤にマイクを返すといった完全に高澤のヨイショ役に成り下がった僕。それはまさに王と宮廷道化師、すなわちのJOKERの図。

その後も僕は歌うというよりもリア充共の歌に合いの手を入れたり拍手をしたりタンバリンを叩いたりと盛り上げ役に徹したのでした。

その後僕はこの時の悔しさからReal FaceのシングルCDを購入し入念に聞きこみいつの日か必ずリベンジを決めてやると執念をたぎらせていたのですが、その後リア充共からカラオケに誘われることはなく、時とともにこの曲がモテ曲という枠組みから外れ、その努力の甲斐虚しく歌うことは以来なかったのでありました。


いやはやそれにしてもなんて歌詞だ、田中は多分マジでお薬キメてると思う。





ということで散文誌さんからのバトンでお題の「ジョーカー」を書かせていただきました。僕の記憶の彼方に封じ込めていた灰色の青春時代を回想する記事になりまして書き終わった今、すごく陰鬱とした気分です。高澤には何らかの不幸が訪れてるといいんですが。


さて次回のバトンですが、キミヨル。のまこさんにお願いしたく思います。お題は「カラオケ」でお願いしたく思います。

それでは今夜はこの辺で。EG速瀬でした。